著:立入勝義『ADHDでよかった(新潮新書)』の正直レビュー

nice レビュー

著者である立入勝義さんのADHD(注意欠如・多動症)としての経験談、そして社会への提言が語られています。

多動性の高いADHDの方は、勇気が貰える本です。

じょう
じょう

私は不注意優勢型なので、この人ほど振り切れた行動力はありません・・・

日本の大学試験に落ちた事をきっかけにアメリカへ留学→卒業後アフリカに三ヶ月移住→エチオピア→アメリカ→日本→アメリカ・・・現在はロサンゼルスだそうです。

とんでもない経歴の持ち主です。

正直この人の生き方は多動性と言えど激し過ぎて95%の人は参考にならないと思います。

また、この方が診断を受けたのは、34歳でオンラインゲームの翻訳会社社長の時だそうです。

その時には既にここまで成功しておいて、「ADHDという発達障害は克服できます。」と言われても「克服する前に成功してるじゃないですか・・・」
と思ってしまうあたり、私はまだこの本を理解しきれていないのかもしれません・・・

ただ、考え方についてとても参考になった部分がいくつもあるので紹介して行きたいと思います。

なお、ADHDの薬についても書かれている記述もあります。
しかし私自身専門家ではないため、誤った情報を伝える恐れがありますので今回のレビューでは省きます。

著者について

①高校生では地元の私立高校の「国際教養課」に入学し、英語・韓国語に触れる。
②大学受験で2浪。その後アメリカの大学に留学。
③卒業後アフリカに3ヵ月移住、エチオピアの非営利団体のプログラムに参加を経てカリフォルニア大学ロサンゼルス校に入学、卒業。
④日本のコンピュータ関連のハードウェアを扱う会社に4年弱在籍。
⑤会社の上司が独立して作った会社のアメリカ法人代表に。
⑥事業が一段落ついた後は、フリーランスの傍らIT企業の雇われ社長、オンラインゲームの日本語翻訳の会社社長などなど・・・

もはや書ききれないほどの事をやり続けているエネルギッシュな方です。

多動性優位のADHDの行動力が活かされている典型例なのでしょう。

じょう
じょう

不注意優勢型にも救いをください・・・

また、この方はADHDのすごい所として
自分を犠牲にしてでも他人のために奉仕するということにかけて、誰よりもやる気を出せるところです。
と言っています。

多少私にも奉仕の心はありますが、こんな事は思ったことがありません。

じょう
じょう

自分は、もしかしたらADHDではないのかもしれません。

なんとなく、この方が心の底から正しい人なだけな気がします・・・

ADHDの強みについて

著者曰く、下記のような強みがあるとの事。

  • 常に新しい物を求める気質。
  • 行動力、実行力がある。
  • 負けず嫌いで意思が強い。
  • アイデアマン。
  • 興味のある事への強い集中力。
  • 他人への奉仕の心。

じっとしている事の出来ない多動性もあり、出勤や数合わせの会議などの働き方に縛られない起業家やフリーランスに向いているとの事です

人間関係について

著者は、ADHD特有の衝動性により人間関係を悪くした事が多々あるようです。

その際に心がけていた事が

他人にどう思われても自分は相手のことを嫌いにならないでいよう

だったそうです。

この心がけで関係が回復したこともあったようで、私としては耳の痛い話ですが「なるほどなぁ」と思いました。

じょう
じょう

嫌われたと思った時は、怖くて自分から距離を離してしまいます・・・

この本で一番心に残った言葉でした。

確認・準備をルーチン化せよ

下記をルーチン(習慣)化することで行動成果を安定化できるとの事。

  • 就寝前に翌日の予定を確認。
  • 出勤する前に荷物の中身と当日の予定を確認。
  • 一日の作業前にタスクリストを確認。

タスクリストや予定の管理には、

  • グーグルカレンダー
  • リマインダー
  • アラーム

を使っているそうです。

じょう
じょう

私はLINEのリマインくん使ってます!

タスクリストは、Windowsアプリの付箋が便利。

家内さん
家内さん

人それぞれ合うやり方は違うので、色々試す事が大事!

専門家をリスペクトすべし

著者は、
「(ADHDやアスペルガーの疑いがある方に)素人考えで余計な助言などをしていたこともあるのですが、とあるきっかけでそういう事は一切しなくなりました。」
と話しており、詳細は省きますが19歳の若者を深く傷つけてしまった過去があるとの事です。

このことから、
「原則として専門家に委ねるのが最善だという考えのもと自重しています。」
としており、私もこの考えには全力で同意です。

じょう
じょう

対策を考えるにも、薬を貰うにも

まずは病院で検査して自分を知る事から始めよう!

壁にぶつかった時は

著者は、大学受験でうまくいかず、国立私立含め2年で数十出願し全て不合格だったそうです。
その後、アメリカへ留学し輝かしい経歴を築いた訳ですが、この時のことを振り返ってこう言っています。

「努力しても越えられない壁にぶち当たった時は、自分らしさを追求して思い切って環境を変えてみる、目標を全く違うものにしてみる

私も自分に合う環境に移るのは本当に正しいと思います。

じょう
じょう

壊れるぐらいなら環境を変えた方がいいです。
私も壊れる前に逃げまくってます。

まとめ

新しい事へチャレンジする事の大事さが良くわかりました。

多動性優勢の方は、こういった成功例に励まされるかもしれませんね。

いつか不注意優勢型の成功例の本に出会う事を願っております。

この他、ADHDの子育てや社会への提言についてなどのお話もありましたが、上手くまとめられる自信がなかったので割愛させて頂きました。

かなり深い事が書いてあったので、気になった方は見てみてください。


以上です。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました!

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